Vol.9 進出色と後退色について

こんにちは。ワンダースター株式会社の竹内です。
前回、WEBで取り扱う色について取り上げましたが、今回も色に関連した内容となります。

今回お話するテーマは、進出色と後退色になります。
同じ色でも、人の感覚に作用して異なる色に見えることがある、ということは第6回目でもお話したことがあると思います。https://eigyojin.com/2021/05/31/web-design-006/

色によっては、前に向かってくるように見えたり、後ろに下がって見えたりすることがあります。前者を進出色と言い、後者を後退色と言います。

実際には見比べてもらった方が早いですので、以下図をご覧ください。

上記の図では、左の赤の方が自分の方に向かって出っ張って、右の青の方が、画面の奥に向かってへこんで見えませんか?
あくまで感覚的なものですので、右の方でもいったんこちらに出っ張っているように見えてしまうと、その感覚に引きずられてへこんでいるようには見えなくなることもあります。

ただ、一般的には、左の赤は進出色、右の青は後退色、に分類されるもので、初見で両者を見比べたときには、左はこちらに向かってくるように、右は奥にへこんでいくように見えるかと思います。

進出色は、赤や黄色、オレンジなどの暖色系の色で、比較的明度や彩度が高いもの、また、後退色は、青や緑などの寒色系で、明度や彩度が比較的低いものが多くなります。

このことは、一般的には目立たせたい箇所(たとえばバナーや申し込みボタンなど)にはできるだけ進出色を使った方が、見る人に訴えかけることができるなど、デザインの世界でも応用できることになります。

また、統計データは手元にありませんが、進出色と後退色はデザインの世界で応用できるだけではなく、たとえば自動車の色を進出色にすることで、事故の発生率が下がるということもあるようです。
つまり、赤の車は進出色のため、青の車などよりは近くに見えるため、向かってくる相手の車は早めにブレーキをかける結果になるということのようです。

ほかにも気を付けて見ていると、進出色と後退色の効果が思わぬところで影響を受けていることは、意外と身の周りにあるかもしれません。


竹内 光 プロフィール

ワンダースター株式会社 代表取締役
上海良星造想信息技術有限公司 総経理

2004年 京都市立芸術大学構想設計専攻卒業 2007年 WEB制作会社、広告会社のWEB関連の業務経験を経て独立。 2009年 中国(上海)に上海良星造想信息技術有限公司を設立。 2014年 日本(東京)にワンダースター株式会社を設立。 企業向けのWEBマーケティングのコンサルティング業務を中心に中国、日本で活動している。


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