Vol.14 その後の台湾インフルエンサーマーケ…2022年インフルエンサーマーケ最前線②

こんにちは。台湾でデジタルマーケティングの会社 applemint の代表を務める佐藤です。
Vol.13に引き続き、2022年8月時点における台湾のインフルエンサーマーケティングの状況をお話しさせていただきます。
前回は、台湾のインフルエンサーやユーチューバーが出てきた当初の状況についてお話しさせていただきました。今回は、その波が落ち着き、今後どのような方向に進んでいくのかを筆者なりに考察していきたいと思います。
フォロワーは買える:インフルエンサーの詳細を伝えない会社には気をつけたい
どうしてもお伝えしたいことが2つあります。
1つ目は、台湾では Facebook やインスタグラムのフォロワーはいつでも買えるということです。台湾版のメルカリとも言われている Shopeeで「買fb粉絲」(Facebook フォロワー購入)と検索してみてください。
フォロワーは、いつでも買えます。

これは、今に始まったことではないのですが、あまりにこの事実を知らない方が多いです。
Facebook でインフルエンサーを選定する際に大事なことは、フォロワーが何人いるかではなく、フォロワーがどんな人で、フォロワーが投稿に対してどれだけ反応を示しているかです。
筆者はフォロワーが買えることを知っているため、フォロワーのデモグラフィー(年齢、性別など)とエンゲージメント(投稿に対する反応率)を教えてくれない業者とは一切取引をしておりません。
今も昔も重要なのはシェア
2つ目は、インフルエンサーやユーチューバーを起用する際に注意していただきたいことです。それは、インフルエンサーに Facebook で投稿してもらう際、一番大事なことは「シェア」です。筆者の経験上、シェアされれば拡散され購入に繋がります。みなさんが今後インフルエンサーを起用して Facebook で投稿をする際は、「シェア」を念頭に入れれば間違いないと思います。
筆者が2022年に換日線というメディアに寄稿したコラムが Facebook で投稿され、多数シェアされ、バズりました。

その結果、筆者の存在がそれなりに多くの人に知れ渡ったようで、先日初めてお会いした日本人の方に、「コラム見ました!今日はわざわざ来ていただきありがとうございます!」と言われました。
シェアされれば、それだけ商品やサービスを認知する人が増え購入につながります。では、どうすればシェアされるのでしょうか?筆者が投稿したコラムや、今までシェアされた投稿を見ると、共通しているのは、コンテンツが良質であるということです。それは動画でもいいですし、ブログでもいいですし、写真でもいいです。
ちなみにブログコンテンツをうまく運用すると、狙ったキーワードで Google の検索からも流入が期待出来ます。良質なブログコンテンツは、検索とシェアで流入が期待できることから一石二鳥と言えるのですが、ブログ執筆は地味で費用がかかり、短期的には効果が見込めないため、誰もしようとしないのが現状です。
applemint は台湾で日系のデジタルマーケティングをする会社の中では、ダントツにコンテンツ力があると自負しています。
最近では競合他社もコンテンツの重要性を理解し、弊社を真似てコンテンツを書いていますが、更新頻度が低かったり、コンテンツがあまり良質ではなかったりします。
「ローマは一日にして成らず」と言うように、コンテンツは急に書けるようになるわけではありません。筆者は5年間ほぼ毎日コラムを書くことでここまできました。
ちなみに YouTube も台湾の競合他社に先駆けて投稿しはじめ、現在では YouTube の登録者が台湾デジタルマーケティングの会社では異例の5,300人います。

ここまで2回に渡って、2022年8月現在の台湾のインフルエンサーの現状について、筆者が知る情報を書かせていただきました。
インフルエンサーマーケティングをご検討の皆様のお役に立てれば幸いです。
佐藤峻 プロフィール
国際基督教大学教養学部教育学科卒。
國立政治大學國際經營管理英語修士(ビジネススクール)修了。
新卒後メーカー勤務を経て、外資系広告代理店WPP マーケティングコミュニケーションズ合同会社入社(現Wunderman Thompson Japan)
その後、台湾の日系広告代理店を経て、2017年にデジタルマーケティングの会社 applemintを台湾で起業。
外部からの出資0、人脈なし、営業経験なしから現在までに40社以上の台湾プロモーションを担当。
手がけた業種はBtoC、DtoC、BtoB、アパレル、コスメ、ホテル、ジュエリー、機械メーカーと多岐にわたる。

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