Vol.18 交渉進化モデル⑥「価値創造型交渉の最近の事例」

交渉進化モデル⑥「価値創造型交渉の最近の事例」

価値創造型交渉の事例と交渉進化モデルのまとめとして渋沢栄一の言葉をご紹介します。


交渉とは、ズルいものでも怖いものでもありません。限られた資源を奪い合うのではなく、むしろ大きく育てていく創造的なスキルです。自分と交渉相手、社会とをつなぎゆたかにする、これからの時代の交渉学を知ってみませんか。この番組では、対談形式で身近な事例から交渉の真の価値を皆さまにお伝えしていきます。

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「交渉進化モデル 3つのタイプ」
Level 1 奪い合い型
Level 2 価値交換型
Level 3 価値創造型

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【TODAY’S TOPICS】

◎価値創造型交渉の事例
「稲盛和夫さんのJAL再建」
・2010年2月1日 会社更生法の適用を受けたJALの会長として無償で再建に着手
・2兆3221億円の負債総額(戦後最大規模)
・大義:日本経済への悪影響を防ぐ
→従業員3万2000人の雇用を守る
→日本の航空業界における健全な競争環境を守る
・経営情報を徹底的にオープンにし、現場が主体的に行動する体制へ
・懐柔や脅迫などの策は弄さず。腹をくくって真実を伝え、理解を求めた
・全員参加の経営が推進され、2049億円の営業利益を達成(2012年3月期)
・2012年9月には、東京証券取引所に再上場を果たす
※情報をオープンにし、信頼関係を深め、取引関係から同志へ
※「人を動かす原動力はただ一つ、公平無私ということ」(稲森和夫)

◎交渉進化モデルの重要なポイント
・奪い合い型交渉(LV1)に対して防衛をし、価値交換型交渉(LV2)、価値創造型交渉(LV3)へレベルを上げていくこと
・囚人のジレンマを乗り越えていくために、時間はかかっても信頼関係を築き、共通の志を見出し、協働関係をつくること
・他者と信頼関係をつくるために、自分の生き方に信念や軸を持つこと
・交渉するお互いが良心を発現し、恥を知り、互恵・互譲の態度で臨むこと

◎渋沢栄一の真の交際法
「いわゆる交際下手な人でも、至誠をもって交われば、必ず相手に通ぜぬということはない。巧妙にしゃべっても、心に至誠を欠いての談話なら、相手をして軽薄と感ぜしむるほか、なんら効果もないものである。ゆえに余は、交際の秘訣はだれ一片の至誠に帰着するものであるといいたい。
もし人に対したとき、偽らず、飾らざる自己の衷情を流露し、対座の瞬間においてまったく打ち込んでしまうことができるならば、それは百の交際術、千の社交法を用いたよりも、遥かに超絶した交際の結果を収得することができようと思う」

交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、
「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

◎伝える人:安藤雅旺(あんどうまさあき)・株式会社トランスエージェント代表取締役。NPO法人日本交渉協会代表理事。「仁の循環・合一の実現」を理念に、交渉力協働力向上支援事業、BtoB営業マーケティング支援事業などを展開している。
著書:『心理戦に負けない極意(共著)』PHP出版・『中国に入っては中国式交渉術に従え!(共著)』日刊工業新聞社・『交渉学ノススメ(監修)』生産性出版・『論語営業のすすめ』生産性出版

◎聞く人:星野良太・人まず株式会社代表。コピーライター・講師。声の対談メディアWorkTeller主催。
著書:「コロナ時代に、オンラインでコーチングをはじめてみた。」

【運営】
日本交渉学協会/高い交渉力を持ち社会に貢献できる人物を「交渉アナリスト」資格として認定する活動や、交渉力向上に役立つ情報発信、企業や大学、行政機関での交渉力普及のための研修コンテンツの提供などを実施。

【関連資格】
交渉アナリスト/MBAレベルの交渉学の知識と交渉技術を兼ね備えた、交渉の実践者を認定する資格。


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