Vol.54 ネゴシエーション研究フォーラムのご紹介①~過去の内容から~2022年12月 「大学対抗交渉コンペティションから見た交渉スキルの課題と交渉教育の必要性について」
交渉とは、ズルいものでも怖いものでもありません。限られた資源を奪い合うのではなく、むしろ大きく育てていく創造的なスキルです。自分と交渉相手、社会とをつなぎゆたかにする、これからの時代の交渉学を知ってみませんか。この番組では、対談形式で身近な事例から交渉の真の価値を皆さまにお伝えしていきます。
ネゴシエーション研究フォーラムのご紹介①~過去の内容から~2022年12月
「大学対抗交渉コンペティションから見た交渉スキルの課題と交渉教育の必要性について」
交渉に関する実践的な考え方と交渉技術について学ぶ機会として、毎年開催している「ネゴシエーション研究フォーラム」。今回から2回に分けて、本イベントのご紹介をいたします。今回は、2022年のフォーラムに登壇いただいた上智大学の森下哲朗先生による「大学対抗交渉コンペティションから見た交渉スキルの課題と交渉教育の必要性について」お話しします。
◎ネゴシエーション研究フォーラム
交渉に関する興味をお持ちの方を対象に、定期的に交渉に関する実践的な考え方と交渉技術について学ぶ機会として開催している。特定非営利活動法人交渉協会と株式会社トランスエージェントの共催で過去20回実施。
https://nego.jp/seminer/nego_forum/
▼中国大陸からアクセスされている方はこちらからお聴きください。
▼中国大陸以外からアクセスされている方は下記サイトよりお聴きください。
【TODAY’S TOPICS】
◎大学対抗交渉コンペティションの概要
・2002年から毎年開催し、2024年は23回目
・国内20大学、海外から7チームが参加し、総参加者247名(2022年実績)
・実務家や教員120名により審査
・22日間にわたり国際的なビジネスを題材としてロールプレイを実施
・各チーム問題公表後2か月間の準備期間を経て、本番に臨む
◎審査基準
・交渉方針・目的設定
・方針や目的に沿った適切な交渉戦略
・相手への理解
・提案や説得
・戦略
・ワーキングリレーション
・合意
・チームワーク
・交渉態度
・自己評価
◎コンペティション内での「よい交渉」とは?
・自分たちの利益を満たし、相手にとっても受容可能な利益をもたらし、BATNAより良く、多くの選択肢の中でベストであって、客観的な基準に照らしても内容が適切であり、当事者の関係を改善し、円滑なコミュニケーションにもとづき、よいスタートと適切なプロセスによっておこなわれ、明確、確実かつ実行可能な約束を伴うもの。
◎交渉準備のポイント
・利益(自分・相手・両者の観点から)
・BATNA
・選択肢
・客観的な基準(客観的な基準、利用可能な先例や法令)
・コミュニケーション(内容・スタイル)
・関係
・プロセス
・合意
お聞きいただきありがとうございました。
交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、
「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。
◎伝える人:安藤雅旺(あんどうまさあき)・株式会社トランスエージェント代表取締役。NPO法人日本交渉協会代表理事。「仁の循環・合一の実現」を理念に、交渉力協働力向上支援事業、BtoB営業マーケティング支援事業などを展開している。
著書:『心理戦に負けない極意(共著)』PHP出版・『中国に入っては中国式交渉術に従え!(共著)』日刊工業新聞社・『交渉学ノススメ(監修)』生産性出版・『論語営業のすすめ』生産性出版
◎聞く人:星野良太・人まず株式会社代表。コピーライター・講師。声の対談メディアWorkTeller主催。
著書:「コロナ時代に、オンラインでコーチングをはじめてみた。」
【運営】
日本交渉学協会/高い交渉力を持ち社会に貢献できる人物を「交渉アナリスト」資格として認定する活動や、交渉力向上に役立つ情報発信、企業や大学、行政機関での交渉力普及のための研修コンテンツの提供などを実施。
【関連資格】
交渉アナリスト/MBAレベルの交渉学の知識と交渉技術を兼ね備えた、交渉の実践者を認定する資格。