Vol.57 交渉学の名著紹介「交渉のメソッド」②
交渉とは、ズルいものでも怖いものでもありません。限られた資源を奪い合うのではなく、むしろ大きく育てていく創造的なスキルです。自分と交渉相手、社会とをつなぎゆたかにする、これからの時代の交渉学を知ってみませんか。この番組では、対談形式で身近な事例から交渉の真の価値を皆さまにお伝えしていきます。
交渉学の名著紹介「交渉のメソッド」②
3回にわたり、アラン・ランプルゥ氏(ハーバード大学Program on Negotiation)の「交渉のメソッド」をご紹介しています。今回のテーマはハード型手法に関して。使用を推奨するものではありませんが、もし交渉の現場で使われた場合、どう対応するとよいのかをご説明していきます。交渉の現場で悩む皆様のヒントになりますように。
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【TODAY’S TOPICS】
◎ハード型交渉 13の手法と対処法
・非現実的なアンカリング
→出してきた数字の正当性や計算法などの説明を求める/同様に極端なアンカーを打ち返す
・一方的に叩いてくる
→互恵原則に訴える/提案一つひとつに対して対案を要求する
・小さな譲歩で大きな譲歩を要求してくる
→互恵原則は双方の努力の幅に対して適用されるべき旨を述べる/情報の実際の価値を計算する休憩を求める
・リンケージ
→交渉の前かはじめに、アジェンダを慎重に定める
・ウソとハッタリ
→相手の発言の証拠を要求する
・おとり(ショッピングリスト戦術)
→相手の重要性に関して詳しい説明を求める/他の項目よりも優先すべきかを話し合う
・関係に訴えてくる
→人と問題を切り離す
・温情警官と強面警官(善玉悪玉戦術)
→相手2人にそれぞれの立場と内容を調整するよう求め、調整の時間を与えた後に本来の交渉に戻る
お聞きいただきありがとうございました。
交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、
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◎伝える人:安藤雅旺(あんどうまさあき)・株式会社トランスエージェント代表取締役。NPO法人日本交渉協会代表理事。「仁の循環・合一の実現」を理念に、交渉力協働力向上支援事業、BtoB営業マーケティング支援事業などを展開している。
著書:『心理戦に負けない極意(共著)』PHP出版・『中国に入っては中国式交渉術に従え!(共著)』日刊工業新聞社・『交渉学ノススメ(監修)』生産性出版・『論語営業のすすめ』生産性出版
◎聞く人:星野良太・人まず株式会社代表。コピーライター・講師。声の対談メディアWorkTeller主催。
著書:「コロナ時代に、オンラインでコーチングをはじめてみた。」
【運営】
日本交渉学協会/高い交渉力を持ち社会に貢献できる人物を「交渉アナリスト」資格として認定する活動や、交渉力向上に役立つ情報発信、企業や大学、行政機関での交渉力普及のための研修コンテンツの提供などを実施。
【関連資格】
交渉アナリスト/MBAレベルの交渉学の知識と交渉技術を兼ね備えた、交渉の実践者を認定する資格。