Vol.140 孫子の兵法で読む交渉学⑱「九地篇」その2 窪田恭史

交渉とは、ズルいものでも怖いものでもありません。限られた資源を奪い合うのではなく、むしろ大きく育てていく創造的なスキルです。自分と交渉相手、社会とをつなぎゆたかにする、これからの時代の交渉学を知ってみませんか。この番組では、対談形式で身近な事例から交渉の真の価値を皆さまにお伝えしていきます。
Vol.140 孫子の兵法で読む交渉学⑱「九地篇」その2 窪田恭史
日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田氏をゲストにお迎えし、「九地篇」その2をお届けします。本エピソードでは、前回に引き続き「九地」の残り4つの地形(重地、泛地、囲地、死地)の特徴とその対処法について解説します。さらに後半では、場所や状況による心理の変化を踏まえた上で、最終的に勝敗を分ける「将帥のリーダーシップ(統率力)」について深掘りします。組織を一枚岩にし、勝利に導くための極意を紐解きます。
◎窪田恭史氏のご経歴
日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事
ナカノ株式会社 代表取締役
日本古着リサイクル輸出組合 理事長
表情分析、FACS認定コーダー
日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター
早稲田大学政治経済学部卒
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。
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【TODAY’S TOPICS】
◎「九地」の残り4つの地形とその対処法
・重地(ちょうち):敵地の奥深くに進んだ状態。退却が難しく戦意が高まる。無駄な戦いを避け、素早く進軍することが重要。
・泛地(はんち):沼地など進軍が難しい環境。状況判断が難しいため、長居は禁物であり直ちに脱出することが鉄則。
・囲地(いち):退却が難しく包囲されやすい地形。包囲されず、自由に動ける余地を失わないことがポイント。
・死地(しち):逃げ場がなく戦うしかない極限状態。兵士の力を最大限に引き出すには、命をかけて戦うに足る「信頼関係」が根底に不可欠。
◎最終的に勝敗を分ける「将帥のリーダーシップ」3つの要点
・兵士の力を引き出す
報酬を与え、命令を明確にし、退けない状況を作ることで、兵士の集中力と団結力を高め、全力を発揮させる。
・組織を一枚岩にする
共通の危機を作り、利害を一致させることで「呉越同舟」の状態を生み出す。どこから攻められても連動して反撃する双頭の蛇「卒然(そつぜん)」のような組織が理想。
・虚実を操る
情報を徹底的に秘匿し、相手の意図に従っているように見せかけて油断を誘い、機を見て一気に攻める。
「初めは少女のように大人しく、その後は逃げる兎のように素早く」行動することが主導権を握る鍵となる。
お聞きいただきありがとうございました。
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◎伝える人:安藤雅旺(あんどうまさあき)・株式会社トランスエージェント代表取締役。NPO法人日本交渉協会代表理事。「仁の循環・合一の実現」を理念に、交渉力協働力向上支援事業、BtoB営業マーケティング支援事業などを展開している。
著書:『心理戦に負けない極意(共著)』PHP出版・『中国に入っては中国式交渉術に従え!(共著)』日刊工業新聞社・『交渉学ノススメ(監修)』生産性出版・『論語営業のすすめ』生産性出版
◎聞く人:星野良太・人まず株式会社代表。コピーライター・講師。声の対談メディアWorkTeller主催。
著書:「コロナ時代に、オンラインでコーチングをはじめてみた。」
【運営】
日本交渉学協会/高い交渉力を持ち社会に貢献できる人物を「交渉アナリスト」資格として認定する活動や、交渉力向上に役立つ情報発信、企業や大学、行政機関での交渉力普及のための研修コンテンツの提供などを実施。
【関連資格】
交渉アナリスト/MBAレベルの交渉学の知識と交渉技術を兼ね備えた、交渉の実践者を認定する資格。




