Vol.58 交渉学の名著紹介「交渉のメソッド」③
交渉とは、ズルいものでも怖いものでもありません。限られた資源を奪い合うのではなく、むしろ大きく育てていく創造的なスキルです。自分と交渉相手、社会とをつなぎゆたかにする、これからの時代の交渉学を知ってみませんか。この番組では、対談形式で身近な事例から交渉の真の価値を皆さまにお伝えしていきます。
交渉学の名著紹介「交渉のメソッド」③
アラン・ランプルゥ氏(ハーバード大学Program on Negotiation)の名著「交渉のメソッド」をご紹介してきましたが、今回で最終回。交渉現場でのハード型交渉にどう対応すればよいのかをご説明していきます。
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【TODAY’S TOPICS】
◎ハード型交渉 13の手法と対処法/後編
・交渉の席を立ってみせる
→自制が最良の対応/現実的にはBATNAの価値により対応を定める
・私の両手は縛られている(権限がない振りをする)
→持ち帰るために議論の整理を支援する/相手への理解を示した上で今後の交渉を決裁者と行う旨を伝える
・要求の上乗せ
→互恵原則にもとづき、双方の努力が釣り合うよう見返りの確認をする
・最終通告
→強いBATNAを用意しておく(※相手には明かさない方がよい)
・チェリー オン ザ ケーキ(かじり戦術)
→互恵の精神にもとづき、上乗せ分の見返りを確認する/要求タイミングが遅いことを説明する/交渉を最初からやり直す提案も有効
お聞きいただきありがとうございました。
交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、
「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。
◎伝える人:安藤雅旺(あんどうまさあき)・株式会社トランスエージェント代表取締役。NPO法人日本交渉協会代表理事。「仁の循環・合一の実現」を理念に、交渉力協働力向上支援事業、BtoB営業マーケティング支援事業などを展開している。
著書:『心理戦に負けない極意(共著)』PHP出版・『中国に入っては中国式交渉術に従え!(共著)』日刊工業新聞社・『交渉学ノススメ(監修)』生産性出版・『論語営業のすすめ』生産性出版
◎聞く人:星野良太・人まず株式会社代表。コピーライター・講師。声の対談メディアWorkTeller主催。
著書:「コロナ時代に、オンラインでコーチングをはじめてみた。」
【運営】
日本交渉学協会/高い交渉力を持ち社会に貢献できる人物を「交渉アナリスト」資格として認定する活動や、交渉力向上に役立つ情報発信、企業や大学、行政機関での交渉力普及のための研修コンテンツの提供などを実施。
【関連資格】
交渉アナリスト/MBAレベルの交渉学の知識と交渉技術を兼ね備えた、交渉の実践者を認定する資格。