Vol.126 交渉アワード受賞事例紹介⑥「気持ちはひとつ。よい商品を世に出したい気持ちはみんな同じ」

交渉とは、ズルいものでも怖いものでもありません。限られた資源を奪い合うのではなく、むしろ大きく育てていく創造的なスキルです。自分と交渉相手、社会とをつなぎゆたかにする、これからの時代の交渉学を知ってみませんか。この番組では、対談形式で身近な事例から交渉の真の価値を皆さまにお伝えしていきます。
Vol.126 交渉アワード受賞事例紹介⑥「気持ちはひとつ。よい商品を世に出したい気持ちはみんな同じ」
今回も「第1回交渉アワード」の受賞事例をご紹介していきます。
6回目となる今回は、東南アジアのメーカーで商品企画を担当するAEさんの交渉事例です。発売直前に突きつけられた本社基準という壁に対し、10年前の苦い教訓を糧に「聴く力」と「発想の転換」で突破し、チームを一つにまとめたエピソード。組織の板挟みの中でも「共通の目的」を見失わずに道を切り開いた仕掛け人による、情熱の交渉ストーリーです。
コメンテーターは、日本交渉協会理事の加藤です。
◎AE氏(第1回交渉アワード銅賞受賞)
・東南アジアのメーカーにて商品企画に従事。
・新製品の騒音測定基準をめぐる、開発部門および部長との激しい衝突を解決。
・「共通の目的を忘れないこと」を信念に、立場の違いを「よい商品を世に出したい」という一点で統合し銅賞を受賞。
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【TODAY’S TOPICS】
◎10年前の「怒り」の後悔を武器に変える
・かつて会議で感情を爆発させ、プロジェクトを破綻させてしまった苦い教訓。
・反射的な抗議メールを寸前で踏みとどまり、「怒りは誰の得にもならない」と冷静な対話を選択。
・相手を打ち負かすのではなく、まずは関係各所の「声」を丁寧に聴くことから始める。
◎本社ルールと市場実態の矛盾を解くロジック
・評価グループが固執する「本社基準」と、設計グループが訴える「使用環境の実態」との板挟み。
・競合他社のリサーチを徹底し、「なぜこの商品を開発するのか」という原点に立ち返る。
・感情論を排し、現場の矛盾を解決するための客観的な根拠を組み立てる準備。
◎組織の顔を立て、市場で勝つ「第3の案」の提示
・カタログを家庭用と業務用の二種類に分けるという、本社の体面と実利を両立させるアイデア。
・開発部長との直談判において、相手の懸念を払拭しつつ「皆の努力を無駄にしない」情熱を伝える。
・頑なだった部長から「よし、それでいこう」という合意を引き出す、納得感のある着地点。
◎「気持ちはひとつ」がもたらしたチームの共創
・交渉の結果、製品は数値基準をクリアし、対立していたメンバー全員に安堵が広がる。
・「よい商品を世に出したい」という共通の思いを再確認した統合型交渉の成功。
・耳を傾ければ道は開けるという信念が、次なる製品開発へのスタートラインとなる。
お聞きいただきありがとうございました。
交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、
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◎伝える人:安藤雅旺(あんどうまさあき)・株式会社トランスエージェント代表取締役。NPO法人日本交渉協会代表理事。「仁の循環・合一の実現」を理念に、交渉力協働力向上支援事業、BtoB営業マーケティング支援事業などを展開している。
著書:『心理戦に負けない極意(共著)』PHP出版・『中国に入っては中国式交渉術に従え!(共著)』日刊工業新聞社・『交渉学ノススメ(監修)』生産性出版・『論語営業のすすめ』生産性出版
◎聞く人:星野良太・人まず株式会社代表。コピーライター・講師。声の対談メディアWorkTeller主催。
著書:「コロナ時代に、オンラインでコーチングをはじめてみた。」
【運営】
日本交渉学協会/高い交渉力を持ち社会に貢献できる人物を「交渉アナリスト」資格として認定する活動や、交渉力向上に役立つ情報発信、企業や大学、行政機関での交渉力普及のための研修コンテンツの提供などを実施。
【関連資格】
交渉アナリスト/MBAレベルの交渉学の知識と交渉技術を兼ね備えた、交渉の実践者を認定する資格。





