Vol.116 「人はなぜ騙されるのか」第1回コグニティブセキュリティの基礎

交渉とは、ズルいものでも怖いものでもありません。限られた資源を奪い合うのではなく、むしろ大きく育てていく創造的なスキルです。自分と交渉相手、社会とをつなぎゆたかにする、これからの時代の交渉学を知ってみませんか。この番組では、対談形式で身近な事例から交渉の真の価値を皆さまにお伝えしていきます。
Vol.116 「人はなぜ騙されるのか」第1回コグニティブセキュリティの基礎
今回から3回にわたり、株式会社国際協力データサービスでセキュリティ戦略やDX推進に携わる吉山洋一氏をお迎えし、テーマ「人はなぜ騙されるのか」についてお話を伺います。初回は、コグニティブセキュリティの基礎概念と、セキュリティ専門家である吉山氏が交渉学を学ぶに至った背景についてです。
◎吉山洋一氏のご経歴
株式会社国際協力データサービスビジネスクリエーション課課長
ITコーディネータ実務研究会会員
セキュリティ戦略、組織マネジメント、新規事業開発、人材育成に携わりながら、DX推進とセキュリティ意識の改革を実践。
企業の変革支援とともに、大学ではプロジェクトマネジメントの客員講師として後進の育成にも注力している。
著書『コグニティブセキュリティ実践入門』(2025年)は、Amazon「ビジネス交渉」「ビジネスの意思決定」部門で1位を獲得。
技術では防ぎきれない“人の脆弱性”に焦点を当て、攻撃に惑わされない思考力と、対話による意思決定の重要性を解説している。
『コグニティブセキュリティ実践入門-デジタル時代の戦略的意思決定』
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DSTXC5H4/
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【TODAY’S TOPICS】
◎セキュリティと交渉の共通項
・交渉の「判断の歪み」と攻撃の「騙しの仕組み」は同構造
・システムではなく「心の隙」を狙う攻撃が増加中
◎なぜセキュリティ専門家が交渉アナリストに?
・かつては「金・権力・恐怖」で人が動くと信じていた
・強引な手法が実生活のトラブルで機能しないと痛感
・「意思決定の質を守る」という共通課題が学びの架け橋に
◎コグニティブセキュリティとは
・コグニティブ(認知)とは、知覚や判断など正常な心の働き
・悪意ある操作から、正常な認知プロセスを守る概念
例:「損失回避バイアス」を利用し、焦りを誘発する手口
◎防御のための「RICプロセス」
・「気づく習慣」で被害を最小限にする3ステップ
①R(Really):本当に?(事実確認・一呼吸)
②I(Insight):洞察(自分の感情を観る)
③C(Counterbalance):補正(第三者確認・修正)
お聞きいただきありがとうございました。
交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、
「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。
◎伝える人:安藤雅旺(あんどうまさあき)・株式会社トランスエージェント代表取締役。NPO法人日本交渉協会代表理事。「仁の循環・合一の実現」を理念に、交渉力協働力向上支援事業、BtoB営業マーケティング支援事業などを展開している。
著書:『心理戦に負けない極意(共著)』PHP出版・『中国に入っては中国式交渉術に従え!(共著)』日刊工業新聞社・『交渉学ノススメ(監修)』生産性出版・『論語営業のすすめ』生産性出版
◎聞く人:星野良太・人まず株式会社代表。コピーライター・講師。声の対談メディアWorkTeller主催。
著書:「コロナ時代に、オンラインでコーチングをはじめてみた。」
【運営】
日本交渉学協会/高い交渉力を持ち社会に貢献できる人物を「交渉アナリスト」資格として認定する活動や、交渉力向上に役立つ情報発信、企業や大学、行政機関での交渉力普及のための研修コンテンツの提供などを実施。
【関連資格】
交渉アナリスト/MBAレベルの交渉学の知識と交渉技術を兼ね備えた、交渉の実践者を認定する資格。





