Vol.136 孫子の兵法で読む交渉学⑰「九地篇」その1 窪田恭史

交渉とは、ズルいものでも怖いものでもありません。限られた資源を奪い合うのではなく、むしろ大きく育てていく創造的なスキルです。自分と交渉相手、社会とをつなぎゆたかにする、これからの時代の交渉学を知ってみませんか。この番組では、対談形式で身近な事例から交渉の真の価値を皆さまにお伝えしていきます。
Vol.136 孫子の兵法で読む交渉学⑰「九地篇」その1 窪田恭史
日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田氏をゲストにお迎えし、「九地篇」その1をお届けします。本エピソードでは、「弱者の戦略」の総まとめとして、『孫子』の中でも最も長く重要なパートである「九地篇」の前半を解説します。戦場の状況や場所によって変化する兵士の心理を分析した「九つの地形」のうち、今回は5つの地形(散地、軽地、争地、交地、衢地)を取り上げ、それぞれの特徴と対処法、そして歴史的背景から導かれる教訓を深掘りします。
◎窪田恭史氏のご経歴
日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事
ナカノ株式会社 代表取締役
日本古着リサイクル輸出組合 理事長
表情分析、FACS認定コーダー
日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター
早稲田大学政治経済学部卒
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。
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【TODAY’S TOPICS】
◎「九地篇」とは
・『孫子』の中でも最も長く重要なパート。
・戦場の状況によって変わる兵士の心理を説いた「九つの地形」と、勝敗を分ける「将帥のリーダーシップ」で構成される。
◎兵士の心理に影響を与える5つの地形とその対処法
・散地(さんち):自国の領土。家族などへの不安で気が散りやすいため、迅速に相手の裏をかき、組織の結束を固めることが最優先。
・軽地(けいち):敵地に浅く入った状態。覚悟が定まらず浮ついているため、中途半端に留まらず直ちに奥へ進むべき。
・争地(そうち):敵味方が奪い合う戦略的要地。「山崎の戦い」の大山崎のように、先に押さえた方が有利になる。
・交地(こうち):補給や連絡の要となる交通の要所。先に確保し防御を固めるのが鉄則だが、「関ケ原の戦い」が示すように、地の利だけでなく人の結束が勝敗を分ける。
・衢地(くち):複数の勢力が交錯する国際関係の交差点。戦いだけでなく外交が重要であり、権威や機嫌取りに頼らず、自身の実力で影響力を持ち周辺を味方につけることが肝要。
お聞きいただきありがとうございました。
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◎伝える人:安藤雅旺(あんどうまさあき)・株式会社トランスエージェント代表取締役。NPO法人日本交渉協会代表理事。「仁の循環・合一の実現」を理念に、交渉力協働力向上支援事業、BtoB営業マーケティング支援事業などを展開している。
著書:『心理戦に負けない極意(共著)』PHP出版・『中国に入っては中国式交渉術に従え!(共著)』日刊工業新聞社・『交渉学ノススメ(監修)』生産性出版・『論語営業のすすめ』生産性出版
◎聞く人:星野良太・人まず株式会社代表。コピーライター・講師。声の対談メディアWorkTeller主催。
著書:「コロナ時代に、オンラインでコーチングをはじめてみた。」
【運営】
日本交渉学協会/高い交渉力を持ち社会に貢献できる人物を「交渉アナリスト」資格として認定する活動や、交渉力向上に役立つ情報発信、企業や大学、行政機関での交渉力普及のための研修コンテンツの提供などを実施。
【関連資格】
交渉アナリスト/MBAレベルの交渉学の知識と交渉技術を兼ね備えた、交渉の実践者を認定する資格。





