営業力強化につながるパーソナルスキルvol.5

3種類の質問について

本コラムは営業経験が2年から5年程度のB to B営業人材を対象にお送りするコラムです。時代の流れとともに営業のやり方は変わっていきますが、営業の本質である「量×質」という法則についてはいつの時代も変わりません。本コラムでは、営業行動の質を高めるためのパーソナルスキルについてお伝えしていきます。

筆者が担当した営業研修の参加者から、商談で相手から情報を得られないという悩みを聞きます。そこで、今回は3種類の質問についてご紹介します。

1つ目はクローズ質問です。

クローズ質問とは、答えが決まっている質問のことを言います。
例えば、「既に営業システム導入の検討を始められたのでしょうか?」とか、「出身はどちらですか?」などが挙げられます。

2つ目はオープン質問です。

オープン質問とは、答えが決まっていない質問のことを言います。
例えば、「今後、市況がどうなっていくとお考えでしょうか?」といった質問が挙げられます。

3つ目は選択式の質問です。

選択式質問とは、質問する人が選択肢を用意して相手に選んでいただく質問のことを言います。例えば、「もし導入するのであれば今年度中でしょうか、それとも来年度になるでしょうか?」といった質問が挙げられます。
主にクロージングにおいて使用されることが多い質問です。

それぞれの質問において良い点、注意する点があります。

クローズ質問の良い点は、相手にとって答えやすいということです。
しかしながら営業パーソンがクローズ質問を続けると、商談相手に対して尋問されているような気分にさせてしまうということに注意が必要です。

オープン質問の良い点は、1つの質問でたくさんの情報を得られることです。
しかしながらオープン質問を続くと、商談相手は考えながら答えないといけないので疲労感を感じてしまうということに注意が必要です。

選択式質問の良い点は、相手の決断を迫ることができるため、案件の受注見込みを確認できるということです。しかしながら用意した選択肢が的外れになってしまうと、得られる情報が無意味になってしまうということに注意が必要です。

大切なことは、3つの種類の質問を意識的に使用することです。

商談中に、“今クローズ質問が続いてしまっているな”といったように、自分がした質問に対して意識をすることが非常に重要です。 どんな営業パーソンも1回の商談で多くの情報を取りたいという意識が働きます。それ自体はとても良いことですが、商談は相手のあることなので、様子を見ながら質問をすることが重要です。次回以降では、具体的な事例をご紹介しながら3種類の質問の使い方について解説をします。

今回ご紹介したことが、商談で質問がうまくできない方にとって参考になれば幸いです。


筧 裕介 プロフィール

トランスエージェント上海 総経理

愛知県出身 信州大学卒業

大学卒業後役者となるため劇団ひまわりに入団。
その後は舞台を中心にドラマ、レポーター、イベントMCなど多岐にわたって活動をする。

09年トランスエージェントに参画し、同年7月末に上海赴任。
10年には営業人材適性診断「王牌」や営業人材向け勉強会「王牌商道会」を立ち上げ、中国日系企業の営業人材の採用・育成のサポートを開始する。

2014年に総経理に就任し、現在は産業材市場に特化したウェブマーケティング支援及び営業組織管理支援(SFA導入)まで事業領域を拡大し、中国進出日系企業に対してB to B営業・マーケティング支援事業を展開している。


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