Vol.123 交渉アワード受賞事例紹介③「新旧の対立を超えて、映像サークル企画責任者が導いた共創の文化祭」

交渉とは、ズルいものでも怖いものでもありません。限られた資源を奪い合うのではなく、むしろ大きく育てていく創造的なスキルです。自分と交渉相手、社会とをつなぎゆたかにする、これからの時代の交渉学を知ってみませんか。この番組では、対談形式で身近な事例から交渉の真の価値を皆さまにお伝えしていきます。
Vol.123 交渉アワード受賞事例紹介③「新旧の対立を超えて、映像サークル企画責任者が導いた共創の文化祭」
今回も引き続き、日本交渉協会が開催した「第1回交渉アワード」の受賞事例をご紹介していきます。見事「銀賞」を受賞した、若きリーダーによる情熱と配慮の交渉ストーリーを紐解いていきます。コメンテーターは、日本交渉協会代表理事の安藤です。
第3回となる今回は、大杉心乃さんの大学文化祭における交渉事例です。サークルの伝統を守りたい先輩と、新しい挑戦でサークルを活性化させたい自分。一見平行線に見える対立を、相手の不安に寄り添う「第3の案」で解消し、過去最高の来場者記録へと導いた、実地で活かせる交渉エピソードをご紹介します。
◎大杉心乃氏(第1回交渉アワード銀賞受賞)
• 三重県在住、大学3年生で映像制作サークルの文化祭企画責任者を務める。
• 伝統の上映会を重視する4年生の先輩に対し、新企画「撮影体験イベント」の導入交渉に挑む。
• 「交渉とは相手の立場や気持ちを理解し、信頼を保ちながら納得のいく解決を探る対話のプロセス」と定義し、サークル内に「協力の文化」を根付かせ銀賞を受賞。
▼中国大陸からアクセスされている方はこちらからお聴きください。
▼中国大陸以外からアクセスされている方は下記サイトよりお聴きください。
【TODAY’S TOPICS】
◎「伝統と変革」がぶつかるサークル内の壁
• 「新しい挑戦で後輩の意欲を高めたい」大杉さんと、「クオリティと納期を守りたい」先輩Kさんとの対立。
• 感情的に主張をぶつけるのではなく、まずは1対1での冷静な対話を選択。
• 相手の反対の裏にある「責任感」と「編集作業への不安」を丁寧に解き明かす。
◎相手の懸念を1つずつ解消する「具体的な第3の案」
• 業務分担の完全明確化:編集メンバーと運営メンバーを分け、負担を並行化。
• 企画のミニマム化:内容を15分枠に絞り、運営の負担を最小限に抑える提案。
• 集客の相乗効果:イベント内で映画の予告編を流し、メインの上映会へ誘導するWin-Winの仕組み。
◎感情ではなく「目的」を中心に置く対話術
• 「文化祭を成功させたい」という、両者が共通して持つ根っこの願いに立ち返る。
• 相手を「敵」ではなく「別の視点を持つ協力者」と捉え直す発想の転換。
• 丁寧な合意形成が、単なる妥協ではない「納得感のある決断」を生む。
◎過去最多の来場記録と、深まったチームの絆
• 交渉の結果、上映会と体験イベントの両立が実現し、過去最多の来場者を記録。
• 後輩たちからは「自分たちの意見が形になった」と歓喜の声が上がり、先輩からも感謝の言葉が贈られる。
• 個人の対話が組織の空気を変え、次年度へと続く新しい伝統を創り出した「統合型交渉」の成功例。
お聞きいただきありがとうございました。
交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、
「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。
◎伝える人:安藤雅旺(あんどうまさあき)・株式会社トランスエージェント代表取締役。NPO法人日本交渉協会代表理事。「仁の循環・合一の実現」を理念に、交渉力協働力向上支援事業、BtoB営業マーケティング支援事業などを展開している。
著書:『心理戦に負けない極意(共著)』PHP出版・『中国に入っては中国式交渉術に従え!(共著)』日刊工業新聞社・『交渉学ノススメ(監修)』生産性出版・『論語営業のすすめ』生産性出版
◎聞く人:星野良太・人まず株式会社代表。コピーライター・講師。声の対談メディアWorkTeller主催。
著書:「コロナ時代に、オンラインでコーチングをはじめてみた。」
【運営】
日本交渉学協会/高い交渉力を持ち社会に貢献できる人物を「交渉アナリスト」資格として認定する活動や、交渉力向上に役立つ情報発信、企業や大学、行政機関での交渉力普及のための研修コンテンツの提供などを実施。
【関連資格】
交渉アナリスト/MBAレベルの交渉学の知識と交渉技術を兼ね備えた、交渉の実践者を認定する資格。





