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人をつなぐ、未来をつなぐ。 トレードオンの交渉学

Vol.107 孫子で読む交渉学⑪「軍争篇」その1 窪田恭史

交渉とは、ズルいものでも怖いものでもありません。限られた資源を奪い合うのではなく、むしろ大きく育てていく創造的なスキルです。自分と交渉相手、社会とをつなぎゆたかにする、これからの時代の交渉学を知ってみませんか。この番組では、対談形式で身近な事例から交渉の真の価値を皆さまにお伝えしていきます。


Vol.107 孫子で読む交渉学⑪「軍争篇」その1 窪田恭史

日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田恭史氏をゲストに迎え、「孫子の兵法で読む交渉学」シリーズは第11回へ。今回から孫子第七篇「軍争篇(ぐんそうへん)」に突入します。前回の『虚実篇』が「相手の虚を突く」なら、『軍争篇』は「その虚をどう作るか」がテーマ。重要な原理を紹介し、交渉の場づくりへ落とし込みます。「桂陵の戦い」などの歴史エピソードを手がかりに、舞台そのものを有利に組み替える「迂直の計」の考え方や「気・心理・力・変化」を制するリーダーの条件などを紹介します。

◎窪田恭史氏のご経歴
日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事
ナカノ株式会社 代表取締役
日本古着リサイクル輸出組合 理事長
表情分析、FACS認定コーダー
日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター
早稲田大学政治経済学部卒。アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。

▼中国大陸からアクセスされている方はこちらからお聴きください。

▼中国大陸以外からアクセスされている方は下記サイトよりお聴きください。

【TODAY’S TOPICS】

◎迂直の計
・争地を先に取るためには「急がば回れ」の考え方が重要。
・正面衝突を避け、相手にとって重要なもの(支持、資源、時間)を奪って戦況を変える。
・事前に地形に通じ、人材をそろえ、周辺国と外構を結んでおくなど事前準備が不可欠(3D交渉と同様)
<事例紹介>
・囲魏救趙(桂陵の戦い)
 敵本隊ではなく「都(価値の源泉)」を突いて部隊を引きはがす。
・武田信玄の旗印「風林火山」
 軍を変幻自在に動かし、敵に虚を生じさせる。

◎将軍に求められる4つの力
・気を制する:敵の士気を見極める
・心理を制する:自軍を整え、敵の乱れを待つ
・力を制する:自軍を休ませ、敵を疲れさせる
・変化を制する:自軍を自在に操り、敵の隙を突く
※原則例:高地の敵に攻め上らない/駆け下りる敵を正面から受けない/囮や敗走に釣られない/強所を突かない/包囲には「逃げ道」を残す

お聞きいただきありがとうございました。
交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、
「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

◎伝える人:安藤雅旺(あんどうまさあき)・株式会社トランスエージェント代表取締役。NPO法人日本交渉協会代表理事。「仁の循環・合一の実現」を理念に、交渉力協働力向上支援事業、BtoB営業マーケティング支援事業などを展開している。
著書:『心理戦に負けない極意(共著)』PHP出版・『中国に入っては中国式交渉術に従え!(共著)』日刊工業新聞社・『交渉学ノススメ(監修)』生産性出版・『論語営業のすすめ』生産性出版

◎聞く人:星野良太・人まず株式会社代表。コピーライター・講師。声の対談メディアWorkTeller主催。
著書:「コロナ時代に、オンラインでコーチングをはじめてみた。」

【運営】
日本交渉学協会/高い交渉力を持ち社会に貢献できる人物を「交渉アナリスト」資格として認定する活動や、交渉力向上に役立つ情報発信、企業や大学、行政機関での交渉力普及のための研修コンテンツの提供などを実施。

【関連資格】
交渉アナリスト/MBAレベルの交渉学の知識と交渉技術を兼ね備えた、交渉の実践者を認定する資格。

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